2011年11月26日土曜日

【自分の考え方】陰謀論について考える

日本人が知らない日本
http://www.thinker-japan.com/thinkwar.html

たしかに、なるほどと思わされることも多いのですが、

釈然としない気持ちになりました。

FRB、日銀が国家の利益と別の動きをしている事は、なんとなくわかっておりましたが、

全てに通ずる陰謀が・・・というところはちょっと納得できませんでした。

自己紹介でも書いてあるとおり私の学生時代の専攻は歴史学です。

(今は全く関係のない仕事をしていますが。)

そして、歴史学の基本は、まずその歴史を記述した人間をみよ!というところにあります。

「神皇正統記」という北畠親房という人物が書いた歴史書があります。

これは、南朝の正当性を書くために

鎌倉幕府の存在さえ否定するという事実さえもねじ曲げて書いた歴史書です。

ところが、この一度書かれてしまうと恐ろしいことに、その間違った事実に基づいた

歴史書が、その後に書かれてしまうというところにあります。

「悪魔の証明」があります。「なかったことを証明するのは不可能である」でしたかね?

つまり、一度何らかの事実としてしまうとそれをなかった事を証明するのは大変難しいのです。

この中でも、長州のマディソンファイブですかね?

初めて聞いた言葉なのでネットで検索をかけて見ました。

(もちろんネットの情報が全てであるとは思っていません)

かなりの数の検索結果が出ましたが結局副島某なる人物の著作に集約してしまうのでは?という

印象を受けました。もちろん断言をするつもりはありません。

歴史学で都合の良い事実が整然と並んでいたらまず疑え!ということも教わりました。

どちらかが、後の歴史家の捏造・・・って言っていいのかな?

創作である可能性が高いという事です。

ちょっと話が飛躍しますが、「3分間宇宙創世記」というのかな?

キリスト教原理主義者がおすすめの宇宙創成論があります。

それによると、

「宇宙は3分前に作られたのだ、え?君は1時間前からテレビをみてるって?

それは全知全能なる神がそういうふうに見えるように作ったからさ」

つまり宇宙の年齢が100億年前に見えるのも、太陽が50億年前から燃え始めたのも

地球が人間に住みやすいようにできているのも

観測する人間にそう見えるように神が作ったからなのだという理論です。

この理論だと全ての事象が説明できます。

そのかわり、未来の予測は全く予想できません。

私が陰謀論を疑うのは、まさにこの点にあります。

陰謀論で言えば、アメリカの大統領が暗殺されたのも、そのあとこういう事件が起こったのも

すべて、裏で「とある組織」が動いているからだ。

この「とある組織」は、連綿と続いていて現代においても、

あの戦争の裏側で莫大な富を得ている。

そして「とある組織」は、今でも凄まじい力を持っている

すべての歴史的事象は「とある組織」意思によって説明がつく。

だから、「とある組織」の意思に逆らうのは無駄だ、という思考停止が起きてしまいます。

私達には、私達で選ぶことのできる未来があると私は信じています。

そして、歴史を大勢の個人の意志と行動の結果と考えています。

たしかに陰謀が先行した時代もあるでしょうが

それで全てが説明できてしまう・・・という考え方には賛同できません。

ただ、バラク・オバマの前回の選挙運動の流れを確認したところ

今回のTPPの捏造記事に近いような、

相手候補の失言やどうでも良い発言に対する批判が

オバマ陣営に都合の良い様、タイミングよく出てきたのにはかなり驚きました。

大統領選挙には、私たちの知らない何かが携わっているなぁと思わずには要られませんでした。

ただ今回については

例えばバラク・オバマが、大統領候補だったときに

北米自由貿易協定(NAFTA)を痛烈に批判していました。

ところが、今回それの太平洋版といえるTPPを強烈に推し進めています。

NAFTAによって、職を奪われて生活に窮するようになったと考えるアメリカ人は多いと聞いています。

バラク・オバマはそれを批判して大統領に当選しました。

そして今度はNAFTAを批判していた彼が、今度はそれの太平洋版を推し進めようとしています。

もちろんTPPに対するアメリカ国民の批判は多いです。

これは、単純に景気対策に失敗し、アメリカ国民からの支持が得られないから

産業界からの支持をえようとしている

いってみれば、落ち目の候補者の支持者の鞍替えということで説明できるかなと考えています。

表面的すぎる分析かもしれませんが・・・

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