宮崎正弘の国際ニュース・早読み(中国国有企業に五兆円貸しこんだ邦銀)
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成23年(2011)7月22日(金曜日)弐
通巻第3373号
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中国の不動産バブルが破裂すると、邦銀被害はどの程度か?
IMFが堪忍袋の緒を斬って「人民元を3-23%切り上げよ」
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不良債権をごまかす近道は増資である。
企業が増資するのは金利の安い運転資金を市中から集める必要があるときだ。
中国の地方政府が第三セクターを通じて、不動産投資のために借りたカネは、日本円でおよそ200兆円。不動産バブルがはじけると、このカネの過半が焦げ付くのは火を見るよりも明らか。
ならば銀行にとって、デッドレシオを低下させるには手元資金を膨らませ、貸し出しを控えることである。
中国の大手銀行、軒並み、香港市場での増資に乗り出した。先頭を切って、招商銀行が350億元の株主割当増資計画を発表した(2011年7月21日)。
これで、香港に上場する中国系銀行が公表した増資・起債計画の総額は、4635億元(およそ7兆円弱)にのぼることが分かった。
(そもそも景気が良いのに増資という話は端から可笑しいのです)
香 港上場の中国系銀行は16行。そのうちすでに14行が2011年7月段階で、起債、劣後債発行を発表しており、新株や劣後債の発行を通じて、中国銀行業監 督管理委員会(銀監会)が自己資本比率の基準を引き上げた動きに対応するのである。とくに中国建設銀行、中国農業銀行、中国工商銀行、交通銀行、中国銀行 の5行だけでも全体の半分に近い2200億元の調達を計画している。
中国銀行は11年5月にも320億元の劣後債発行を完了したばかりである。
▲金融センターの本家争いも
上海が中国の金融センターであることに言を俟たないだろう。
新開発の浦東地区には金融関係の摩天楼が林立し、101階建て森ビルのまわりには金茂ビル(88階建て)、そのとなりにもうひとつ、国際金融センタービルが建設されている。こちらのほうは102階建てになると豪語している。
この上海を追って、金融センター化を目標とする都市の筆頭は、新興の深センごときに負けておられるか、とばかり戦前の金融センターだった天津である。
現に天津の旧市街、とくに銀行街を歩くと戦前のままの銀行街が残っていて圧巻である。ただし天津の工業区が糖古地区へ移転してしまったため、旧市内の銀行街は閑散としている。
上海と深センに株式市場があり、天津もそれを目ざす構図だが、どっこい、ほかに中国の30もの都市が金融センター建設の計画を提出していることが分かった。
華中では武漢(湖北省)、鄭州(河南省)、長沙(湖南省)がしのぎを削り、西北地域では西安(陝西省)、蘭州(甘粛省)、フフホト(内蒙古自治区)が名乗りを上げ、また杭州(浙江省)、福州(福建省)、南京(江蘇省)も金融センター建設の目標を掲げている。
「国際金融報」によると、各都市の国内総生産(GDP)に対する金融業の貢献度ランキングは上海市、北京市、深セン市、杭州市、広州市、天津市が並び、上 海市は対GDP比20%、他方、天津市は貢献度が約6%にとどまった。英国・ロンドンの対GDP比は05年に84%に達し、日本・東京は57%。
しかし名乗りを上げるのは簡単だが、総合的な経済基盤、産業の裾野の広がりが伴わなければ画餅に期す。これらの都市が本当の金融センターになるかどうかは、市場が決めることである。
したがってハルビン(黒竜江省)は北東アジアを対象とした地域の金融センターを目指し、太原(山西省)は東西交流のく地域型金融センターの建設を目標とす る。福州市の目標は対岸台湾との地域金融センター建設を当面の目的としており、昆明(雲南省)はタイに隣接する地理的特質を活かして、汎アジア金融セン ターが目標ということらしい。
▲そんな前向きの夢ばかりを追求する事態ではないのでは?
さて中国経済がハード・ランディングとなると、いったい邦銀はどれほどの被害を受けるだろうか?
現時点で有力三行(三菱、三井・住友、みずほ)が中国に出している拠点のなかでも、三行がそろってビジネス拠点を設けているのは上海、広州、北京、深セ ン、香港の五大都市である。二行が拠点を設けているのは、上記にくわえて蘇州、無錫、大連。一行が進出しているのが成都、青島、武漢、杭州、瀋陽。この列 に台湾では台北に全行。一行の進出は高雄と台中となって、合計で十六。さらにシンガポールという華僑圏が加わる。
日本の銀行がアジア全域の拠点で貸し出している額面は8兆6000億円。この内の、およそ五兆円が中国の国有企業や有力企業向けである。
すると中国経済が破綻した場合の、およその被害金額が想定できるだろう。
こうしたタイミングを選ぶかのようにIMF(国際通貨基金=中国語は「国際貨幣基金組織」という)は中国調査団を組織し、7月21日、中国に対して「人民元は過小評価されており、3%から23%、為替レートを上げるべきである」と年次審査報告書に明文化した。
増資の目的
<中略>
資金援助が必要な場合
創業時の計画どおりにはいかず、資金がもっと必要である場合、あるいは資金繰りが苦しくなって増資しなければならないという、切迫した増資です。
財務基盤を強化したい、借入金の返済、累積損失を一掃したいときに増資します。
この場合、増資に応じる投資家を探すのが前の2つに比べて困難です。
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多分これのことを言っているのだろうなぁ・・・
日本の銀行は大丈夫か?
関連記事
モンパルナスのとある小さなカフェ話題は中国経済の破綻はいつ来るか?
既に不動産バブルは破綻しているし、
IMFは元相場の切り上げを要求し始めたたし、
既に中国経済全体の破綻は既成事実では無いかとの「観測」も有る。
中国政府が何時まで「下支え」して「経済の創作を続けられるか?」の時期の問題では無いか?
細かい事は仕事に関係するので詳述は出来ないが
こんな話題を当地の飲み助のフランス人達と話していてふと気になったのが
日本の銀行がどれ程中国に貸し出しているのか?
うろ覚えだがアジア全体で10兆円規模だった様に思うので
中国へは6兆円規模程度になるのだろうか?
もっと?
随分誘い込まれている様な気がするが、
これが焦げ付き始めると日本は大変ですね。
中国の銀行は資金調達(穴埋め?)のために香港経由で
盛んに増資の引き受けてを探してここのパリバにも来ている様ですが
不良債権を隠す手っ取り早い手段が増資ですからね。
僕も日本のバブル破綻の時に使った手口です。
僕の場合はサルベージが目的の「手段」だった分けですが
邦銀はデッドレシオを低下させる対策を取っているのでしょうか?
中国経済の破綻が現実になったたら
今の民主党政権では対応どころか反応すらも出来ないでしょう。
日本の経済界の皆様はどうする気でしょうか?
社内政治で生き残って偉くなった経営陣に
対外的な「思考能力」や「戦闘能力」は戻るのでしょうか?
いやまだ単なる「噂話」ですけどね?
でも只の「噂」とも云えませんですよ。
今日は早朝まで徹夜で、その後「一杯行きますか?」でした。
遊んでいた分けじゃ無くて真剣な仕事です。
疲れた時にこんな話題出されると「うざい」ですが
どこの国にもKYな人は居ます。
今年のパリは寒いです。
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ほぼ同じ内容だなぁ・・・この記事を読んでいると、すでにはじけていて明らかになるのはいつ?
って感じ。。。内戦勃発しなきゃいいんだけれど
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