2011年7月11日月曜日

その6

(転載)from http://www.epochtimes.jp/jp/2011/07/html/d73212.html?ref=rss
  いよいよか?

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中国78都市が債務超過 ムーディーズ「債務、公式統計大幅超え」


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 【大紀元日本7月11日】国際格付大手会社ムーディーズ(米国)が7月4日、中国国家審計署(会計検査院に相当)が発表した地方政府の債務残高の規模が少なくとも3.5兆元(約44兆円)分少なめに報告されているとの報告を公表した。また、報告では、巨額な地方債務残高は中国の銀行システムに大きな打撃を与える可能性があると指摘し、この問題は今後、中国の銀行システムに対するムーディーズの格付評価に対しマイナスの方向調整を行う可能性もあると示唆した。

 公式統計をはるかに超える地方債務残高

 近日、中国政府は、各地方政府の債務残高の合計は10.7兆元(約133兆円)であることを初めて公表した。これは中国のGDPの27%に相当する数値であるが、専門家の間では中国政府が公表した当該数値に疑いがもたれている。

 ムーディーズは中国国家審計署と中国の銀監会が公表した統計数値を照合した結果、審計署が3.5兆元分の債務残高を統計漏れした可能性があると指摘した上、統計漏れ分の債務残高は違法貸付の可能性が大きく、ほとんど回収不能になっていると分析。さらに、報告によれば、中国の銀行システムの不良債権率は貸出総額の8~12%の間にあるのに対し、貸出総額の5~8%の間にある不良債権率は一般的であるという。

 一方、スタンダードチャータード銀行の中国経済専門家のスティーヴン・グリーン氏は6月30日に発表した報告で、中国政府全体の負債残高はGDPの71%に達しており、最近政府が公表したGDPの3割程度の残高をはるかに超えていると予測した。さらに、報告では、地方政府による債務残高のうち、4~6兆元の債務はすでに回収不能になっていると見ている。

 また、米国ノースウェスタン大学のビクター・シー教授によれば、中国人民銀行、中国銀監会と審計署の三者が公表した統計数値を照らし合わせれば、より正確な数値が求められるという。教授によれば、中国の地方政府債務残高の総額は15.4兆元~20.1兆元の間にあり、GDPの約40~50%を占めていると分析している。

 78都市債務超過 40余地方都市、旧債返済のための新債発行

 国家審計署の報告によると、2010年末の時点で、返済義務のある債務の対収入比が100%を越えている市級政府の数は78、県級政府の数は99に達している。一部の地方政府は旧債返済のために新債を発行し、それにより返済期間を延ばすという一時しのぎ的な手段を取っている。22の市と20の県において、この種の新債発行が全体の20%を超えている。

 さらに、一部の地方政府は債務返済不能な窮地に陥っている。2010年末時点で、4つの市級政府と23の県級地方政府の債務返済不能率は10%を超える水準になっている。

 クレディ・スイスのアジア担当チーフエコノミスト陶冬氏が自らのブログで、地方政府の債務問題は自身の長年の中国研究の最大の難点であるとつぶやいた。中国政府は有効な対策を採らなければ、地方政府の債務超過という時限爆弾が中国経済に与える衝撃は深刻なものになると警告した。同じく国際格付大手会社フィッチ・レーティングス(欧州)は、最悪の場合、地方政府の債務と不動産開発による貸付金は中国の銀行の不良債権の30%を占めているとの見方を示している。

 地方政府の債務状況を悪化させる保障房(公営住宅)への貸付

 海外中国語誌「新紀元」7月4日の記事によれば、ほとんどの地方政府にとって融資手段が緊迫している状況下では、保障房(公営住宅)建設のために発行される社債は新たな「救命の藁」となった。しかし、これに対する管理監督が適切でなければ、地方政府に新たな債務問題をもたらしかねない。

 すでに一部の地方政府はこの保障房向け貸付に目を向け始めているという。情報筋によれば、90%の都市建設投資会社は保障房建設と何らかの形での関連付けができる状況にあるため、保障房建設はスムーズに融資を受けるための手段になりかねない。

 規定を逃れる貸出も一因

 不動産バブルを抑えるための新監督管理規定を実施後、地方政府と銀行が結託して新たな融資手段を生み出す。銀行の帳簿上に反映されないため、見込んだ収入を担保にするというオフ・バランスシート・ビジネスによる融資がその典型的な手口となる。これらの貸付により、中国の金融システムはコントロール不能な体系に陥り、中央政府が相次いで打ち出している金融引き締め対策の有効性も疑わざるをえない。

 中央政府による銀行救済が不可避

 クレディ・スイスの陶氏は、中国の銀行内部の圧力はますます拡大していると分析している。地方政府は期限を迎える債務を大量に抱えるが、重要な財務収入となる土地の販売価格は下落する一方である。地方政府の債務返済問題について最終的に中央政府がその担い手となり、銀行のバランス・シートの構造を調整し、資本構造の健全化を図るしかないと陶氏は結んだ。


 (翻訳編集:林語凡)

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