(追記は黄色字)
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大連立 谷垣首相が条件 自民執行部、解散権確保狙う
自民党の谷垣禎一総裁
自民党執行部が谷垣禎一総裁の首相就任を条件に、民主党との大連立を検討していることが15日、分かった。党内には早期の衆院解散・総選挙の障害となる民主党との連立に反対論が強いため、民主党との交渉入りに際し、解散権を持つ首相ポストの獲得を条件とすることで党内の理解を得る狙いがある。ただ、衆院で圧倒的多数を占める民主党が首相を自民党に譲る可能性は少ない。民主党代表選に出馬する意向の野田佳彦財務相は大連立に意欲を示すが、実現は難しそうだ。
自民党内では大島理森副総裁、石原伸晃幹事長らが大連立に前向きで、民主党の仙谷由人代表代行、岡田克也幹事長と協議を進めてきた。自民党筋によると、6月には仙谷氏が「谷垣首相」を受け入れる考えを示し、自民党に大連立参加を求めた。
自民党執行部は、菅直人首相退陣後の協議でも、民主党側が首相ポストを谷垣氏に譲る可能性は「低いがゼロではない」(党三役の一人)とにらんでいる。
仮に民主党に首相を譲り連立を組む場合でも、「財務、外務など重要閣僚の譲り渡しと、早期解散の確約が前提」(同)としている。解散の具体的な期限としては、平成23年度第3次補正予算成立後の年内▽平成24年度予算成立後の来年夏前-などを想定している。
谷垣氏は15日、自らを首相とする大連立について、記者団に「民主党に政権担当能力がないということであれば『(政権を)お渡しなさい』ということはあり得る」と述べた。同時に「大連立は例外中の例外だ」とも指摘した。
公明党も大連立による埋没を嫌い、新政権には東日本大震災の復旧・復興に限定した協力にとどめたい考えだ。山口那津男代表は15日、記者団に「大連立はさまざまな課題がある」と慎重に対応する考えを示した。
一方、民主党の前原誠司前外相は14日のフジテレビ番組で、大連立について「1年程度、政策を決めてやるべきだ。一番すっきりするのは閣内に入ってもらって、責任を共有する形だ」と、賛意を示した。
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評:大連立ということならば当然これくらいの要求は出てくる。現在の支持率の高さから自民党には大連立を組む理由も必要もない。むしろ組めば長期的には支持率の低下を招くというデメリットしかない。それなりのポジション及び即解散を要求してくるのは当然だろう。ただ単純に大連立を拒否するのではマスコミがあることないことを書きたてるので、あくまで大連立を”検討”している中での条件としたところに谷垣総裁のしたたかさを感じる。
野田財務大臣サイドとしては、代表選に向けて財政規律を正す=増税路線では党内の反発しかないことを見越して大連立で安定した政権運営というポイントを稼ぎたかったのだろうが、逆に民主党内で猛反発を招きかねない状況に追い込まれてしまった。なぜ与党第一党の党首が首相になれないのか?重要ポストを他党に渡さなければならないのか?大敗が予想される解散総選挙を近々やらなければならないのか?大連立を声高に叫んでいるもの達はこのことをすべて民主党内で説明し説得しなければならないだろう。野田財務大臣の今回の発言は自民党に足元を見られ、それが原因で民主党員の離反を招き、代表の座が遠のいたのではないか。
これは、野田財務大臣をなんとかして次の首相に据えたいマスコミの戦略にも大きな影響をあたえるのではないか。それとも今回の谷垣総裁の発言の内容を小さくとりあつかい「自民党大連立に前向き!」とでもするのだろうか?それともこの発言自体を無視して”大連立”という言葉が先行するのだろうか?実際に今このブログを書いている時点で谷垣発言を扱っているのは産経新聞しかない。15日の谷垣発言にふれている新聞各紙は多いが、やはり総理を自民党からと早期解散への要求について触れている記事は少ない。こんなところで隠したっていずれは協議の席で当然話し合われる問題なのに・・・今、黙っていればなんとかなるのではないかというマスコミの安直な思い上がりを感じる。参考 毎日新聞
救国内閣という美名で他党が喜んで協力するなんて甘い考えで総天然色の夢を描いたものたちにはかなりきつい谷垣総裁の発言だ。
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